事故でも等級がすえおかれる特約

自動車保険 等級プロテクト特約

等級プロテクト特約は、1年間の保険契約期間中、1回目の事故に限り、保険金を請求しても翌年の等級がダウンすることなく、現在の等級が適用されるという特約です。


1年間がんばって無事故を続けても、等級は1等級ずつしか上がっていきません。

ところが、たとえ小さな事故でも、また避けようのないもらい事故であっても、ひとたび事故による保険金請求を行えば3等級のダウンになってしまいます。


事故がなければ、更新の時に1等級上がるところが3等級下がるのですから、等級上の「失われた時間」は実質的に4年間になるということです。

一回目までとはいえ、事故があっても等級すえおきとなるこの特約は、契約者にとってはまさに「無事故の4年間」という貴重な時間を購入するようなもので、大変大きなメリットがあると言うことができます。


契約者にメリットがあるということは、保険会社にとってはありがたくない特約だということであり、最初にこの特約を売り出した保険会社は、商品改訂でこの特約の「家族用」「子供用」条件制限を廃止し、「一般用」のみにしたようです。

自由化後に創業した保険会社にこの特約を選べる自動車保険が少ないことにはこういう事情があるようです。

何のために自動車保険を掛けているのか

自動車保険 等級プロテクト特約

新規加入後5年目(10等級)くらいまでは、等級ダウンによる保険料の割引率のダウンが非常に大幅(20%~30% 加入直後だともっと大幅になる)になります。

そのため「この程度の損害だったら、等級が下がるのがいやだから保険金の請求はしない」と考える場合もあるかもしれません。

そのようなアドバイスをしているサイトも見かけたりします。

しかし、私たちは何のために高い保険料を支払って自動車保険に加入しているのでしょうか。

少なくとも等級を上げるために毎年保険料を支払っているのではないはずです。

自動車保険の出番である肝心の時に、等級ダウンがブレーキになって保険を使えないのであれば、契約時は割安であったとしても、結果的にその自己負担の分割高な自動車保険であったということになります。

等級のダウンがないのもありがたいことですが、たとえ小さい事故でも1年間に1度までは等級ダウンの心配をせずに保険を使えるという安心感が、この等級プロテクト特約の最も大きいメリットだと思います。

等級のプロテクト 一生の間の保険料負担の観点を


等級が上がりきっていない10~11等級くらいの方にとって、事故による等級ダウン、割引率ダウンは大きいダメージになります。


「私は絶対全体安全運転だから、等級プロテクト特約は付けないで割安にする」という方もいるかもしれません。

でも、どんなに完璧な優良ドライバーでも、不慮の事故の確率をゼロにできないから自動車保険に入るのだと思います。


しかも、全く自分に責任がないと思われる「被害事故」であっても、停車中の追突以外は何らかの過失割合を問われるのが理不尽のようですが現実です。

このような、厳しい現実を直視し、自動車保険選びのときは、ぜひ、事故の可能性も含め、一生の間の保険料負担はどうなるのかという観点からも比較、検討されることをおすすめします。


等級プロテクト特約の取扱い会社が少なくなる?

等級プロテクト特約、加入者にとってメリットが大きいということは、保険会社にとっては保険金の支払いを増加させる、できれば売りたくない特約だということです。

国内資本系大手でもこの特約の販売を停止したり、積極的に宣伝をしない会社が多くなっており、特約の価格も上昇傾向です。


保険料が安いと評判の外資系ダイレクトにいたっては、現在のところ1社を除いてこの特約を販売さえしていません。

逆に、このような事実が等級プロテクト特約が加入者にとってメリットの大きい特約であることを裏付けています。


各保険会社にとって、この等級プロテクト特約は、保険金支払い額の増加要因の一つとしてマークされ始めているのかもしれません。

日本の交通事故処理では、停車している時の追突以外、どんな避けようのない被害事故であっても一定の過失責任を問われる野が現実です。


このことを考えれば、この特約の重要性とメリットの大きさが理解できると思います。

国内損保会社は、一部を除いてこの特約をつけることが可能ですが、ダイレクト保険会社のほとんどが、この特約を販売していません。

等級を大切にするなら真っ先に確認するべきチェック・ポイントでしょう。

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